名古屋・東京の空間ブランディング・店舗デザイン事務所 コムデザインラボ

愛知県大府市の農家 橘萄園 インタビュー

No.08
橘萄園
Orchard in Obu
話し手
owner
話し手
橘萄園
伴 成貴さん
香川大学農学部で果樹栽培を専攻。2012年から3年間、長野県上田市「飯塚果樹園」で飯塚氏に師事し、植物形態・生理学や土壌肥料・微生物学など理論から、ロケット剪定や育種選抜・高接ぎなど最新の技術を習得。現在は希少種の栽培だけでなく育種なども行う。
聞き手
interviewer
聞き手
コピーライター
後藤 麻衣子
名古屋・岐阜で活動するコピーライター・編集者。情報誌の編集・印刷媒体の企画を経験したのち独立。2015年には工業デザイナーの夫と、プロダクトデザイン事務所「株式会社COMULA」をスタート。自社オリジナルブランド「句具」を運営している。
#08-6

「広く大きく」より、
「強い」ぶどう園へ

今後の橘萄園の目標や、展望はありますか?
まずは、ぶどう畑の増設です。
今年、新しい温室を建てる予定です。
そうなんですね!
ハウス内を複合環境制御できる、今どきの「スマート農業施設」です。

これが建つことで、ここでしか栽培できないぶどう品種にチャレンジできます。

ゆくゆくは直売所の裏にもぶどう棚をつくって、
直売所からぶどう棚が見えるようにしたいですね。
どんどん進化していますね。
もし、今後「黒字になりすぎて税金がかかりすぎる!」ってなったら、
ゆったりとワイナリーとかもつくりたいし(笑)。
夢は広がるばかりです。
どんどん大きくなる橘萄園さんが想像できちゃいます。
あともうひとつ、いずれ実現したいと思っているのは次世代育成です。

自分が長野に修業へ行ったときみたいに、研修生を受け入れて、
次世代を育てていくことも視野に入れています。

僕みたいに「実家がぶどう園で、新しいことを勉強したい!」という若手に
橘萄園で学びたい!」と扉を叩いてもらえるような園にしていかないといけませんね。
夢は広がりますね。
どれも、労力もお金も、時間もかかることなので一度には無理ですが、
少しずつコツコツやっていきたいですね。
コムさんと一緒にやり始めて勉強になったのは、補助金の引っ張り方

初年度は、デザイン費として補助金を申請しました。
そのときに「こうやって補助金使うんだ〜」と勉強できました。
直売所も、今から建つハウスも、補助金を活用する予定です。
それまではあまり補助金の活用ってなかったんですか?
JAが案内しているような農業系の補助金は利用したことがあったんですが、
もう一歩外へ出た中小企業庁とか経産省の補助金はノーマークでしたね。
その辺りは競合も少ないし、割とスムーズに取れたので助かっています。
タカギさんがとても詳しいので、いろいろ教えてもらいました。
これからまたハウスも建ちますし、楽しみですね。
楽しみですが、正直なところ不安も大きいです。

でも、直売所もハウスも、建てて終わりではないので、
ここをスタートラインにして、どんどんいろんなことにチャレンジしていきたいです。
「こんな橘萄園にしたい!」という野望はあるんですか?
そうだなあ…。
「大きく広く」というより、「強く」したい
「強く」!
13歳のときに父が亡くなって、一家がグラグラだったんですよね。

このままどうなるのか?と、まだ何もできない少年なりに心配していました。
そのときも思ったんです。「強く」なりたい、と。
かっこいいですね。
今もその思いはありますね。

「橘萄園さん直売所もハウスもできて、すごく大きくなったけど、ぶどうの味は落ちた」
「前の方が良かった」なんて、絶対に言われたくない。

大きく広くしたことで、それがマイナスにならないように、
どんどん強くなるぶどう園にしていけたら理想ですね。
それこそ、ぶどうの木のような強さ。
確かに、そうですね。
伴さんのぶどうなら間違いない!」と、たくさんの人が訪れてくれるような、
“強い”橘萄園にしていきたいです。
今日は、貴重なお話を聞かせていただき、ありがとうございました。
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