名古屋・東京の空間ブランディング・店舗デザイン事務所 コムデザインラボ

愛知県安城市のケーキ屋 パティスリーしあわせのえき インタビュー3話

No.01
パティスリー しあわせのえき
Pâtisserie in Sakurai Anjo
話し手
owner
話し手
パティスリーしあわせのえき
小島 悠・峰子 夫妻
安城市出身・在住。専門学校を卒業後、神奈川県の「湘南ガトーアベニュー 葦」に入社。全国各地の名店で修行し、27歳で渡仏。ル・コルトンブルーパリ校を首席で卒業後、フォション、ホテルクリヨン、アルザスの老舗で腕を磨く。2009年、フランス「アルパジョンコンクール」優勝。
聞き手
interviewer
聞き手
ライター
後藤 麻衣子
名古屋・岐阜で活動するフリーライター。情報誌の編集などを7年経験したのち、27歳でフリーに。インタビューをしている時と、おいしいものを食べている時に、この上ない幸せを感じる。よく言われる言葉は「おいしそうに食べるね」。食と旅をこよなく愛する31歳。趣味は、俳句とギター。
#01-3

想像以上のプレゼンテーションに、店の未来を感じて

店舗のデザインをお願いする時に、高木さんにはどんな要望を?
店のコンセプトは決まってました。
ケーキが「しあわせ行きの切符」で、この店が「駅」。
「このケーキを食べた人が、しあわせ行きの電車に乗れる」っていう、
とても抽象的なコンセプト。
このコンセプトを、フランスに住んでいた時に思いついたということも含めて伝えました。
店舗のデザインに関しては僕は素人なので、特に要望がなかったので。

このコンセプトと一緒に、
「店の中に電車を走らせたい」
「ロゴはエッフェル塔と電車がいい」
ということだけを伝えました。
それだけ?
はい、それだけです。
コンセプトこそありましたが、それ以上、踏み込んでイメージすることができなかったんです。
地下鉄の駅っぽくしたいけど、
駅っぽく空間を設計する、という感覚がどうしても捉えられなくて。
あ、外観は黒っぽいのが好きって言ったかも。
でも伝えたことは、本当にそれくらいです。
次に会った時に、プレゼンを受けたんですよね。
そう!
もうこのプレゼンがね、本当にすばらしくて。
「ここまできたか!」って、感動しました。
「ここまできたか!」っていうのは?
想像通りを飛び越えて、想像以上!
よくここまでのぼりつめてくれたね、って。
びっくりしました。
それはやはり、いい意味で?
もちろん。
あんないい加減な…というか、断片的なイメージを伝えただけで、
ここまで形にしてくれるのか、と。
さすが、プロはすごいな、と、ただ感動しました。
これ、ですよね。
・・・・・当時のプレゼン資料を取り出してみる・・・・・
あーこれこれ!

えらい懐かしいもの持って来たね~。だってこれ、すごくない?
こんなん見せられたら、もうどこにも否定する隙き間なんてないでしょ。
実際、否定したい項目も見当たらなかったけど。

細かいところも、自分が言ったことはもちろん、
その前にちょっと話してた、パリのメトロの駅の感じとか、

あのマカロンみたいなカラフルでかわいい数字とか、
そういうのが、ところどころちりばめてあって。
自分の頭の中で描きながらもイメージにできなかった何かが、
そのまま絵になった!って感じでしたね。

いや、僕の頭の中以上かも。 それで、「よし、もうこれでいこう!」って言いました(笑)。
確かに、この時の絵と今のお店、ほぼ一緒ですね。
本当にそうですね。
でもちょっとずつ違うところもありますね。
扉の形とか、看板とか…。
今改めて見返すと、おもしろいなあ。
プレゼンを受けた時の印象は。
もう実は、いろいろ話をしていく中で、
「プレゼンだけでもさせてください」って高木さんが言ってくれた時には、
「この人にお願いしたい」って、僕の中で8割くらい決まってて。
プレゼンを受けた時に、迷いもなく「この人だ!」って思いました。
高木さんは、自分が求めている人だったと思います。
Twitterからの勘違いの出会いが、まさかの展開でしたね。
本当に、おもしろい出会いでした。なつかしいなあ。
でも、ざっくりとしたイメージとコンセプトを伝えただけなのに、
提案してくれたものが、自分の中でピッタリとハマる感じがあったんです。
だからこそ、大切なお店のブランディングをお任せしたいと思ったのもあります。
今、小島さんが思う、高木さんのイメージは?
高木さんはね、「穏やかにイケイケな人」。
穏やかなのに、イケイケ?
こう、ガツガツしてるわけじゃないし、
基本、穏やかなんですけど、なんだか、どこか「勢い」を感じるんですよね。
でも、暑苦しい感じではなくて…。
仕事に対する熱意というか、僕ら客に対する、真っ直ぐな姿勢というか…。
それを僕なりに言葉に表すと「穏やかなイケイケ」。
なるほど。暑苦しいタイプではないと。
そう、暑苦しくないのに、熱いんですよね。
なんとなく、わかるような気がします(笑)。
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