「カットするだけじゃないサロン」をコンセプトに、
トータルプロデュースができるサロンとしてリニューアルしました。
そもそも、我々理容師はその昔、
王様の“あつらえごと”を担っていたことが起源なんです。
王様の“あつらえごと”?
理容業は、ヨーロッパから来た「西洋理髪」がルーツです。
「トンソシアル」という社会的地位の位置付けがあったのが始まりだと言われています。
トンソシアル? って、何ですか?
へぇ~。
理容師さんのルーツは、そんなところから来てるんですね。
そう。
上級階級のお抱え理容師は「トンソシアル」という称号を得て、
王様のあつらえごとをしていましたが、それが一般にも広まっていきます。
庶民向けの理容師が「トンソーネ」と呼ばれていた人たち。
彼らも同じで、髪も切るし、お医者さんとしても絶大な信頼を集めていました。
理容業の原点はそこなんですよね。
なるほど。
今では絶対に考えられない仕組みですね。
そう、そうなんですけど、
でも僕は今こそ、この時代への「原点回帰」の時だと考えてるんです。
えっ!
もちろん、今から外科医になろうなんて思ってませんけど(笑)。
我々が今、やらないといけないのは、「床屋は髪を切るだけの場所」という考えの払拭。
自分自身にもっと投資をする時代がやってくる、このタイミングで、「すべてをお任せできる場所」として認識してもらえるサロンになるべきだと思うんです。
幸い、嫁さんがネイリストなのもあり、彼女がネイルやエステを担当してくれますし、髪を切ったり顔を剃ったりすることは僕ができますしね。
トータルでプロデュースができる体制が整っているからこそ、
「理容室ってカットするだけじゃないよ!」ってことをお客さんにお伝えしたいんです。
確かに、髪を切る時じゃないと、
行っちゃいけないようなイメージ、理容室も美容室もまだありますよね。
そうなんですよね。
でも、これからは違うと思うし、僕らがその歴史を作りたいとも思ってます。
ネイルだけでも、マッサージ+シェービングでも、何でも良いんです。
足の爪切りに来るだけでもいいし。
足の爪切り?
そうそう、老眼になると足の爪ってよく見えないし、切りにくいし、
けっこう危ないんですよ。
だったら、それだけでもうちに来てもらえたらうれしいし。
頼もしいですね!
「服から出てる部分については、全てあつらえます」っていう気持ちで、
昔、トンソシアルやトンソーネが活躍した時代のような存在になりたいと思ってます。
そういう時代がきっとまた来るはずですし、
そのためにもいろんなことができる店にしないと!と思ってます。
だから、「原点回帰」。
そう。
今こそ原点回帰をして、全てをプロデュースできる存在になりたい。
だから、カットやカラーはもちろん、
シェービングやエステ、ネイル、マッサージも取り入れた
「トータルプロデュースサロン」を名乗ってるんです。