似顔絵描きのアルバイトをしていた時期があります。
今でこそショッピングモールやマルシェで似顔絵描き専門の方を見かける機会は増えましたが、その頃「似顔絵描きさん」など大都会の路上?でしか見かけなかったので、いろんなお店に派遣されて行ったりしていました。
ある時、一緒に出店していた占い師さんに「似顔絵師っぽい格好をしなさい、その方が絶対儲かるから」と指導を受けたことがあります。
当時はそのことに全く理解が及びませんでした。
「別に服なんてなんでもいいじゃない?」と金髪にボロボロのTシャツ(バンギャだったので)で行っていたのですが、今ならわかるんです。
「ヨシダの描いた似顔絵色紙」という「モノ」を買ってくれているのではなく、「似顔絵師さんに描いてもらった」という「経験」をお客様は買ってくださっていたのだなあと。
そうであれば、なぜ似顔絵描きらしい格好をしなければいけないか、確かに理解できます。
それらしい見た目でそれらしい仕草、それらしい画材を使って、よりプロらしく振る舞っていた方がお客様も満足感があったでしょう。
(金髪バンギャからの似顔絵も意外性があったかもしれませんが、雰囲気で押し切ることはできないですよね。笑)
似顔絵描きというセルフブランディングができれいれば、チップを弾んでくださる方がいたかもなあ。
…ということで、今はなんとなくデザイナーっぽい格好を目指しています。
